電動ハンマの選び方【2026年版】
電動ハンマは、コンクリート・アスファルトなどの硬い構造物を破砕するための工具です。ブレーカーやハツリ機とも呼ばれ、建設・改修・電設・土木など幅広い現場で使われます。金属類の切断や地面の掘削、アンカー撤去まで用途が広く、近年は“破砕スピード×安全性”の両立を図ったモデルが充実しています。
選定では、作業内容と現場環境に合わせて次の5観点を押さえるのがコツです。
① 用途に適したシャンク方式を選べるか
電動ハンマの先端工具取り付け方式は主に2種類です。
・SDSマックス…多くの現場で標準化。ワンタッチ着脱でビットも豊富
・六角シャンク(17mm/28mm)…剛性に優れ、大型破砕で有利
一般建設・内装解体 → SDSマックス
道路・外構・大規模破砕 → 六角シャンク
既存のビット資産との互換性は段取りとコストに直結します。
② 打撃エネルギー(J:ジュール)が足りているか
破砕力 ≒ 打撃エネルギー(J)×打撃数。目安は次の通りです。
・小型:7〜15J…ブロック撤去、内装ハツリ
・中型:15〜30J…土間・外構の斫り
・大型:30J超…道路工事、厚コンクリ破砕
高出力ほど効率は上がりますが、重量・振動負担も増えるため適材適所が重要です。
③ 電源方式(コード式 or 充電式)
・コード式:出力が安定し長時間作業に強い。大型機の主流。
・充電式:40Vmax/36Vの高出力化で、電源確保が難しい現場の主役に。可搬性が高く、改修現場など“移動しながら”の作業で有利。
バッテリー資産・発電機の有無・移動頻度を踏まえて選びましょう。
④ 振動・防護性能(疲労軽減の要)
・AVT/DRなどの低振動機構
・防振二重構造グリップ
・ソフトノーロード(空打ち時の振動低減)
長時間ハツリでは「疲れにくさ」が最終的な処理量を左右します。防護具の併用も必須です。
⑤ 重量と可搬性(脚立上や干渉物が多い現場)
・小型機:天井下や狭所での取り回しが良い
・大型機:厚物・広範囲で破砕効率が段違い
現場ごとに機体サイズを使い分けるのが理想です。
以上を踏まえ、「破砕対象」「作業姿勢」「電源環境」に合わせて機種を選べば、作業スピードと安全性を高いレベルで両立できます。
おススメの電動ハンマ5選!(2026年版)
1. マキタ 電動ハンマ HM0871C(コード式)

打撃エネルギー:8.1J(EPTA)
シャンク:SDSマックス
重量:約5.4kg
小型・中出力帯の定番。AVT(アクティブ動吸振器)+ソフトノーロードで低振動。タイル・モルタル・ブロック・コンクリートの部分ハツリに強く、キッチン/浴室改修やアンカー撤去など精度重視の作業に好適。
【現場メリット】長時間の上向き・横向きでも姿勢保持がラク。ワンタッチでビット交換でき、段取りが速い。
【注意点/Tip】厚い土間や鉄筋量の多いRCは中大型機と併用。スケーリング→深掘りの順で効率UP。
2. マキタ 電動ハンマ HM0830C(コード式)

打撃エネルギー:8.3J
シャンク:六角軸17mm
重量:約4.5kg
六角シャンクの軽量モデル。外構のポイント破砕やブロック塀撤去に向き、芯ブレ感が少ないため“線をなぞる”ような削りがしやすい。消耗品コストも抑えやすく社用標準機として扱いやすい。
【現場メリット】軽快で狭所・脚立作業に強い。刃の使い分けで仕上がりとスピードを両立。
【注意点/Tip】広い厚物スラブは不得手。30J級のハンドブレーカーと役割分担を。
3. HiKOKI 電動ハンマ H41SA4(コード式)

打撃エネルギー:10.0J
シャンク:六角軸17mm
重量:約4.5kg
強めの一撃と低振動のバランスが良好。内装解体〜外構の軽破砕まで守備範囲が広い。立ち上がりが速くテンポよく進められる。視界確保に優れ、タイルはつりやモルタル剥離など繊細な工程でも狙いを外しにくい。
【現場メリット】壁際・コーナーでヘッド干渉が少ない。防振グリップが効き、体感疲労が小さい。
【注意点/Tip】鉄筋露出部は刃先角度を工夫。刃の面取りで欠けを抑え刃持ち向上。
4. マキタ 充電式ハンマ HM001G(40Vmax)

打撃エネルギー:9.4J
シャンク:SDSマックス
重量:約7.0kg(バッテリー込)
コードレスながら高出力。40Vmax+ブラシレスで電源確保が難しい改修・屋外でも主力化。AVT+ソフトノーロードで振動・無駄打ちを抑制し、定回転制御で硬質材でもペースが落ちにくい。
【現場メリット】発電機・延長コード不要で段取り短縮。配線トラブルを回避しやすい。
【注意点/Tip】大容量バッテリーは複数本でローテーション。集じん機併用で粉じん低減&後工程がスムーズ。
5. HiKOKI 電動ハンマ H90SG(コード式・大型)

打撃エネルギー:70.0J
シャンク:六角28.5mm(専用)
重量:約32.5kg
道路・橋梁など重破砕の主役。70J級の圧倒的パワーで厚い土間・基礎・アスファルトを短時間で破砕。重量を活かした縦打ちの安定が高く、深く割れて解体後の処理も速い。大型ダストシール&高耐久ギヤで酷使に強い。
【現場メリット】広範囲撤去で処理量が大幅向上。火花や粉じんを抑えたい場面の代替策にも。
【注意点/Tip】搬送・設置は人員手配を。周縁は小型、中心は大型での役割分担が効率的。養生とPPEは必須。
選定のワンポイント(比較早見)
・部分はつり/改修 → HM0871C / HM0830C / H41SA4(軽量・低振動)
・電源確保が難しい → HM001G(40Vmax・コードレス)
・土間/道路の重破砕 → H90SG(30J超の大型)
・SDSマックス中心 → HM0871C / HM001G(ビット資産を共用)
・六角でタフ運用 → HM0830C / H41SA4 / H90SG(剛性重視)





