レシプロソーの選び方(2025年版)
レシプロソーは細長いブレードを往復させて、木材・金属・塩ビ管・石膏ボード・ALCなど多様な素材を切断できる「現場の解体担当」ともいえる工具です。丸のこでは届かない狭い場所や、既存配管・金物を外さず切断したい場面で大きな威力を発揮します。建設・設備・電設・解体・造園など広い分野で使用され、一本あるだけで現場の段取りが大きく変わります。
最近は低振動化やブレードクランプの進化が進み、作業負担とブレード消耗の軽減にも寄与。コードレスの高出力化により、外構や改修現場では主力工具化が急速に進んでいます。
電源方式(コード式 / 充電式)
コード式
・長時間作業に強い
・パワー安定(太径パイプ・金属切断向き)
・室内・工場据置で活躍
充電式
・電源不要で機動力抜群
・高所、屋外、狭所、既設物撤去で圧倒的便利
・バッテリ電圧=パワーの目安
18Vでほとんどの作業に対応し、40Vmax/36Vは鉄骨や太径管など重作業向けです。
切断能力とストローク性能
切断可能寸法は
パイプ最大径、木材厚、軟鋼板厚などで確認します。
ストローク量が大きいほど切断速度が向上し、ストローク数が高いほど軽快に切れます。
目安
・配管・金属多め → ストローク量長め
・木材や粗解体多め → ストローク数高め
ストロークは大きいほど体感反力も大きくなるため、防振構造も重要です。
重量・操作性と反力制御
片手保持や上向き作業が多い現場では、重量1〜2kg台の軽量モデルが扱いやすいです。
逆に重い素材・高負荷作業が多い場合は、重量があっても剛性の高いモデルが安定します。
快適性を左右する装備
・AVT/低振動構造
・スピードコントロール
・工具レス刃交換
・LED照明
・シュー角度調整
手首への反力が強い工具なので、制御性と握りやすさは必ずチェックしたいポイントです。
ブレード適合とランニングコスト
木材・金属・塩ビ・ALC・ステンレスなど素材に合わせて刃を必ず使い分けます。
消耗品コストと交換のしやすさ(ワンタッチ機構)は現場コストに直結するため、軽視できません。
ここまで押さえて、切断対象、作業時間、電源環境を踏まえて選べば失敗しません。
おススメのレシプロソー5選!(2025年版)
1. マキタ 充電式レシプロソー JR002GRDX(40Vmax)
電源:充電式(40Vmax)
切断:鉄パイプ130mm / 木材255mm
ストローク数:0〜3000回/分
鉄工切断速度が従来比約150%。パワー・切断スピード・低振動の三拍子がそろったフラッグシップ。AVT搭載で反力が少なく、厚肉材の連続切断にも強い。解体現場の主力にふさわしい傑作です。
2. 京セラ ASK-1010(AC)
電源:コード式
切断:木材40mm / 庭木45mm / 軟鋼板3.5mm
ストローク数:0〜4500回/分
小型軽量・高回転・低価格のバランスに優れる家庭向けベストセラー。粗大ごみ解体や剪定に強く、ブレード交換も工具レス。導入しやすい価格が魅力です。
3. HiKOKI CR36DA(マルチボルト 36V/18V)
電源:36V/18V自動切替
切断:パイプ130mm / 木材120mm / 軟鋼板19mm
ストローク数:0〜3000回/分
太径パイプや鋼材にも対応する重作業向け。マルチボルト対応で既存資産が活かせ、レバー式クランプで刃替えもスムーズ。設備・解体での評価が高い一台です。
4. パナソニック EZ45A1LJ2G-H(14.4V/18V)
電源:デュアル(14.4V/18V)
切断:パイプ130mm / 木材235mm
ストローク数:0〜2800回/分
IP56相当の防じん・耐水で、屋外・水回り作業に強み。ストローク幅が広く、金物系もテンポよく切断可能。電設・保全系職人の信頼が厚いモデル。
5. マキタ JR184DZ(18V)
電源:18V
切断:パイプ50mm / 木材50mm
ストローク数:0〜3000回/分
1.7kgと軽量で狙いがつけやすく、片手保持しやすい。上向き・脚立作業・配管付近の切断など、小回りが必要な現場で実力発揮。コスパ良しの定番サブ機です。
いかがでしたか?
レシプロソーは「何を、どこで、どれくらい切るのか」でベストが変わります。
・配管・金属が多い → ハイパワー+低振動
・改修現場が多い → 充電式
・連続作業 → コード式
・狭所・高所 → 小型軽量
用途に合わせて最適な一本を選ぶことで、解体効率と作業の安全性が大幅にアップします。














